【EU261】ヨーロッパ内で飛行機の遅延・欠航があると航空会社から補償金が250ユーロ~600ユーロもらえるので自分で申請してみた。家族4人で250×4で1,000ユーロ=17万円以上になったので、知らないとマジで大損。
EU261法って知っていますか?知らないと・・・マジで損しますよ!
久々のトラブルだオイ
イビサ空港でチェックインして、荷物預けて、搭乗までラウンジで待ってて、さて飛行機に乗る時間だと思ったら、、、、、
フライトキャンセル、、、、、、
チーン、、、、とりあえずチェックインカウンターに戻るも大行列だし、飛行機は明日までないって言われるし
オイ
オイ— すけすけ@常にマイルで旅行中 (@bmwtatsu) August 14, 2025
旅行中のトラブルってマジでダルいです。今回、移動する際にフライトキャンセルになってしまい、まじで面倒な事態に巻き込まれたのですが、ちょっとした知識があればこのトラブルからけっこうな金額のお金を手に入れることが可能だったりします。
EU261法って聞いたことありますか?もし、あなたがこのルールを詳しく知らないなら、きっとこの記事はあなたにとって有益な内容です。是非、最後まで読んでみてください。
では、EU261法というものを紹介し、実際にEU261法を知っていたおかげで17万円もの補償金がもらえたという体験談です。
EU261法とは。ヨーロッパ内での航空遅延・キャンセルは補償金あり。
かなりの旅行通でないとなかなか日本人は知らないかもしれませんが、ヨーロッパ内で飛行機に搭乗する機会がある人は「EU261法」というものを知っておいた方がいいです。めちゃくちゃシンプルに言うと、EU261法というのは航空機が遅延・キャンセルした場合には補償金が航空会社からもらえるというものです。
簡単に内容をAIにまとめてもらうと、
EU261法(規則(EC)No 261/2004)は、ヨーロッパを離陸または到着する航空便の遅延、欠航、オーバーブッキングにより、最大600ユーロの補償を乗客に与えるEUの規則です。補償の対象となるのは、EU域内でのフライトまたはEU航空会社が運行するフライトで、日本を含めEU域外の居住者も請求できます。補償額はフライトの距離と遅延時間に依存し、航空会社の責による遅延や欠航が対象です。
補償の対象となる状況
- オーバーブッキング:予約が確定しているフライトへの搭乗を拒否された場合。
補償額と計算方法補償金は、フライトの距離と遅延(または乗客の不在)した時間によって異なります。
- €250:1,500km以下のフライトで、3時間以上の遅延。
- €400:1,500km超のフライト、または1,500km~3,500kmのフライトで、3時間以上の遅延。
- €600:3,500km超のフライトで、4時間以上の遅延。
- 注意:遅延時間には、最終目的地への到着時間が使用されます。
申請のポイント
航空会社の責任:航空会社のパイロットや客室乗務員のストライキなど、航空会社の管理下にある理由での遅延や欠航が補償の対象となります。管制機関や空港保安スタッフなど、外部の要因による遅延は対象外となることがあります。
申請手続き:補償を申請するには、フライトのEチケット(予約確認書)を航空会社に提出し、申請が必要です。英語での申請が必要な場合が多いですが、EU261フライト補償金申請サポート窓口(フラサポ)のような日本語サポートサービスも利用できます。
申請時期:補償の申請は、遅延や欠航の事由発生から半年以内に行うのが目安です。
という感じです。なんと、条件に該当すれば、250ユーロ~600ユーロ、つまり4万円~10万円もの補償金がもらえるんですよ!!!
欧州の航空会社のホームページにも詳しい内容が記載されており、イベリア航空は日本語でもしっかりとEU261法のことを説明してくれています。
EU261法
ってのがあって、ヨーロッパ内で航空会社都合によるフライトキャンセルがあると250ユーロ〜の補償金がもらえるはずなんよね。
4人だと1000ユーロっていうけっこうな金額になる。その他、交通費や食事やホテル代も出ることもある。
イベリア航空にwebから申請完了✅✅✅ pic.twitter.com/qdokNgGWgO
— すけすけ@常にマイルで旅行中 (@bmwtatsu) August 16, 2025
これ知らないとヨーロッパ内で航空機の遅延・キャンセルがあった場合に大損しますよ。基本的には、わざわざ航空会社がこんなことを丁寧に教えてくれるものでもないので、知っている人だけが申請をして補償金がもらえるものになっているので、知らないとマジで損します。
ここからは実際に自分がヨーロッパ内で航空機のキャンセルがあって、EU261法に従い、補償金を請求して、補償金がしっかりと振り込まれたという体験談を紹介します。ちなみに、申請は航空会社によっては非常に面倒なものになる可能性がありますが、「EU261法 申請」などと検索すると、代行業者が複数見つかるので、代行業者にお願いするのも1つの手です。補償金の25%~30%ほどを手数料として取られますが、自分で申請して面倒でうまくいかないことを考えると全然ありだと思います。
イベリア航空のイビサ島からマヨルカ島への飛行機が搭乗30分前に急遽フライトキャンセル。EU261法の存在を知っていたので、自分で申請してみた。
さて、ここからは自分の体験談です。今回、夏休みにスペイン旅行をしていました。リゾート巡り&ラ・リーガのサッカー観戦を目的に複数の都市を移動する旅です。事件が発生したのは、イビサ島からマヨルカ島への飛行機に搭乗するときです。便はイベリア航空(ワンワールド所属です)のIB2515便で、イビサ島からマヨルカ島への便で、フライト時間は35分ほどという短距離フライトです。チェックインを済ませて、プライオリティパスで利用できるラウンジで、のんびりとサンドイッチを食べて、コーラを飲んでいました。
そして、そろそろ搭乗ゲートも決まるかなと思い、ラウンジ内でゲートを確認しているとIB2515便のところに「Cancel」って書かれているじゃないですか。はい、なんと自分の搭乗する予定だった便が消えてなくなりました。チェックインも完了して、搭乗直前だったのですが・・・・。まあ、フライトのキャンセルというような事態は、初の海外旅行のときに起こったりするとプチパニックになるかもしれませんが、自分としては何度か体験があるので、それ自体は特に、まあ仕方ない・・・くらいの気分です。
ここで自分がすぐにしないといけないことは、すぐにチェックインカウンターに向かうことです。とにかくすぐに。というのも、
- フライトキャンセルになると、振替便に搭乗になるが、振替便は基本的に早い者勝ち
- フライトキャンセルでチェックインカウンターに戻る人が多いと、大行列でとんでもなく待つことになる
というような事態が発生するからです。
ということで、猛ダッシュでイベリア航空のチェックインカウンターに戻りました。
が、すでに大行列・・・くそ・・・出だしミス・・・・。
待つしかないのですが、この間にもやることはあります。自分で代替便の候補を検索することです。そして、最前列の人がチェックインカウンターでどのような話をしているのか、情報を得ることです。その結果、待っている間にわかったことは、もう今日中にイビサ島からマヨルカ島に行く別便を手配してもらうことは不可能。ただ、イビサ島からマヨルカ島までのフェリーがあるということです。ということで選択肢は2つで、「①今日はイビサ島のホテルを予約して、明日の飛行機を航空会社に手配してもらう」「②フェリーを自分で手配して本日中に移動する」。ということになりますね。我が家としては、どうしても本日中にはマヨルカ島に移動したかったので、大急ぎでフェリーのチケットをスマホで検索して購入しました(スマホがない時代だとマジで悲惨だったでしょうね・・・・)。急がないと、このフェリーのチケットも売り切れたら、最悪ですが、まずフェリーのチケットは確保できました。
その上で、チェックインカウンターに並んで、自分たちの順が来て、
- 航空機の振替をするなら明日の便になるが、今日移動したいなら自分でフェリーを手配するのはベストだということ
- 預けた手荷物の受け取り方の説明
- 航空券の払い戻しなどはWEBから行うということ
を聞きました。
ということで、荷物を受け取りに行って、空港を出て、夜のフェリーまで6時間ほど待つことになったのですが、ちなみのこの6時間も無駄にはしません。自分の保有しているクレジットカードの海外旅行傷害保険に「乗継遅延/出航遅延/欠航/搭乗不能費用」というものが付帯していることも知っているので、待ち時間の間に食事をすると、その食事代が3万円まで保険金としてもらえるという状況でもあったので、贅沢な食事をしてきたのですが、EU261法とは関係のない話なので、ここでは詳しくは解説しませんが、クレジットカードの海外旅行傷害保険の中身を、自分のクレジットカードはどうなっているのか、しっかりチェックしておくことをオススメします。
さて、フェリーを待っている間に自分がしたことは、イベリア航空のサイトからキャンセルされた航空券の払い戻しと、EU261法の補償金の申請をしようと思って、サイトをウロウロしたのですが、どこから申請なのかわかりにくくて、イベリア航空の問い合わせ先もわかりにくかったので、X(旧Twitter)からイベリア航空の公式アカウントの問い合わせをしました。
すると、30分後には、返信が来て、航空券番号などを伝えると、
払い戻しは手配しておく、そして補償金はここから申請できるとめちゃくちゃ迅速に対応してくれました。SNSの公式アカウントからの問い合わせはマジで使えます。
ということで、教えてもらったイベリア航空のキャンセル便に関する補償金の申請ページに必要事項をすべて記載して、申請します。家族4人分なので、4つ申請です。
1週間ほどで返信が来るようです。
ちなみに、航空券の方は本当にすぐに払い戻しがありました。
SNSでの問い合わせはマジで使える。
それからちょうど1週間で、
After analizying your complaint P********** concerning the incident with the flight IB2515 of August 14th 2025, from Ibiza to Palma de Mallorca, we inform you that, as a resolution, we are going to proceed to pay you 250 euros in your local currency.
Regarding the assistance, we kindly ask you to send us the original invoice of the alternative transport you bought due to the cancellation. Furthermore, we need to know the person responsible for paying the total of both expenses: ferry ticket and food ticket.
In order to make the payment correctly, we need you to send us the following information:
Certificate of bank ownership of your account to make a local transfer.
Personal identification number of the beneficiary, associated with the account.
Your postal address.
If you are not the account holder, you must send us a written authorization signed by you to make this transfer to the account holder, along with the identity documents of both.
We hope that your next flight with us will be to your liking and we thank you for your confidence in Iberia.
Kind Regards,
Laura M.
Iberia Customer Service.
という内容の返信が来ました!!250ユーロを支払いますとのこと!!250ユーロ×4人で1,000ユーロ=17万円オーバーです!!!これが実際に振り込まれたら、なんか飛行機がキャンセルになったことも嬉しくなってしまいますね笑。ただ、ここからの申請が大変そう・・・・
- 銀行の証明書???
- 個人の証明書(パスポートでいいかな)
- 住所
- (子供の申請分に関しては)親子関係の証明書
などを提出してくれとのこと。なんだ、英語のものとかないぞ、日本語のものでいいのか?どうしようかなとか思っていました。こりゃ、代行業者に手数料25%払って申請をお願いする方がよかったかなと少し思いました。まあ、週末にでも送ることにしようかなと思っていたところ、3日後くらいにイベリア航空から、
平素よりイベリア航空をご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたび、ご搭乗いただいたIBERIA便においてご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。
飛行機のキャンセルに伴う補償手続きを迅速に進めるため、大変お手数をおかけいたしますが、以下の書類をメールに添付してご返信いただきますようお願い申し上げます。
パスポートの顔写真ページのスキャン
お客様名義の銀行口座情報(都市銀行または地方銀行。ゆうちょ銀行は除きます)
(銀行情報入力用のテンプレートを添付しておりますのでご利用ください) スペインの銀行口座の場合は、口座名義の証明書をご提出ください。今回のフライトキャンセルにより発生した諸費用につきましては、4名様分をまとめてお客様名義でご精算させていただきます。ただし、補償金(賠償金)につきましては、お一人様ずつ個別にお支払いいたします。
未成年のお客様の場合は、当該未成年者のパスポートに加え、親権を証明できる書類(親子関係証明書等)をご提出いただけますようお願いいたします。
フライトキャンセルに伴い発生したすべての費用は、案件番号P*****にて精算いたします。
ご注意事項:
zipファイル、rarファイル、HEIC形式、またはnumbers形式の圧縮ファイル、およびパスワード付きのファイルはシステム上開くことができませんのでご了承ください。添付した BANK DETAILS のテンプレートは、すべての項目を 日本語と英語の両方でご記入 ください。
BANK DETAILS のファイルは、オリジナルの形式、もしくはMicrosoft Excelと互換性のある形式でご送付ください。
IBERIAは楽天銀行のようなデジタル銀行の国際振込はできません。三井住友銀行や三菱UFJ銀行などの物理的な銀行の講座情報をご提供いただけますようにお願いいたします。
これらの条件を満たしていない場合、補償手続きを進めることができません。
何かご不明な点がございましたら、メールにて遠慮なくお問い合わせください。
敬具
Iberiaお客様サポート
イベリア航空素晴らしい。こちらが日本人であることをわかってくれているようで、なんと日本語でもメールをくれました。そして、必要事項を記載するExcelも準備してくれていたので、そちらに従って記入し、提出です。
その数日後、
お世話になっております。IBERIAカスタマーサービスでございます。
この度は、Ibiza発 Palma de Mallorca行きのフライトのキャンセルにより、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
今回の事象に関して、IBERIAはお客様に43,106円の補償金を、お知らせいただいた銀行口座にお振込みいたします。補償金は、約30日以内にお受け取りいただける予定です。
ご迷惑をおかけしましたことを重ねてお詫び申し上げます。何かご不明点やご質問がございましたら、メールにてどうぞお気軽にご連絡ください。
よろしくお願い申し上げます。
敬具
ということで、43,106円が振り込みされることが無事に決定しました!!!
約1週間後に、
43,108円が本当に振り込まれました!!!なぞに2円増えているけど笑。4人分なので、なんと17万円オーバー!!すご。
これがEU261法を知っていたという結果です。まじで世の中知らないと損することばかりです。自分は、このブログを運営しながら、皆さんがお得に旅行できるようにマイルのこと、ポイントのことなどを紹介してきてのですが、まだまだ知らないと大損なことは旅行関連だけでもめちゃくちゃたくさんあって、自分も知らないことだらけの世界なのですが、この記事を読んだ読者のあなたがいつかヨーロッパ内で航空機の遅延・キャンセルという事態に巻き込まれた場合には、この記事の存在を思い出してください。かなりの補償金がもらえて、航空機の遅延をラッキーと感じるかもしれません。これ知らない人は、ただの残念な人になってしまいますからね・・・・。
マイルの貯め方も知らないと大損しますよ!!!
詳細の情報大変ためになりました。おととし私もポーランド航空で飛行機乗って滑走路直前で欠航ということがありました。そのときに翌日の振替便と空港ホテルの宿泊の補償がありました。EU261法は補償をもらっている場合は適用外なのでしょうか?
そのとき補償をもらっているからと申請はしなかったです。
pashikeさん
その場合でも、EU261法の補償金はもらえるはずです。補償金は定額(250~600ユーロ)+別途必要ならホテル代等となっているので、次回同じような事態になれば申請すれば通るのではないかなという気がします。
大変勉強になりました。
ありがとうございます。
私もIBでキャンセルになり、帰国への乗り継ぎ便だったので、どうしてもサンセバスチャンからバルセロナ迄バスで移動しましたが、例のルールを知らなかったので航空運賃のみの請求しか知りませんでした。このルールは航空会社がEUの会社でなくても請求できるのでしょうか?例えば日本からマドリッドまではCXでマドリッドからEU圏内空港までをIBの一枚切りの航空券をCXで購入した場合はCXに請求するのでしょうか?IBに請求するのでしょうか?よろしくお願いいたします。
藤清さん
ヨーロッパ発の便ならJALでもANAでも、どの航空会社の便でもEU261は適用になります。
その場合はどうなるのでしょうかね。自分もはっきりとはわからない状況になるので、SNSなどでまずは実際に搭乗する航空会社に問い合わせをしてみることになるかなと思います。
都度興味深く、楽しく拝見させて頂いています。
今回の件は、お見事の一言に尽きるかと思います。
私は先日、タロム航空での乗り継ぎにてロストバゲージに遭い、バゲージは戻ってきたものの、相手からの返信は一向に来ず何ら補償がされていない状況です。
日本に就航していない会社ということが、尚痛手です。
その際にも、ロストバゲージのブログを参考にさせて頂きました、有難うございました。
この度のブログもプリントアウトしまして、保存いたします。
travel fanaticさん
いつかこの記事が役に立つことが来たら、嬉しいことではない事態かもしれませんが、参考になりましたら幸いです!